Quincy Jones / The Pawnbroker ・ The deadly affair CD ジャズのミムラ 1200円

◆The Pawnbroker
1.Theme from The Pawnbroker 3:09
2.Main Title 3:43
3.Harlem Drive 1:56
4.The Naked Truth 4:10
5.Otez's Night Off 5:01
6.Theme from The Pawnbroker 4:07
  (instrumental version)
7.How come you people 2:50
8.Rack 'Em Up 2:40
9.Death Scene 5:01
10.End Title 3:07
11.Theme from The Pawnbroker 2:34
 (45 rpm single version)
◆the deadly affair
12.Who needs forever? 3:07
13.Dieter's First Mistake 4:53
14.Main Theme (version 1) 2:11
15.Pastcard signed “S”
  / Mendel Tails Elsa
  / Tickets to “S” 5:40
16.Main Theme (version 2) 3:06
17.Don't Fly If It's Foggy 1:13
18.Blondie-Tails 1:18
19.Main Theme (version 3) 2:07
20.Ridiculous Scene 1:49
21.Body on Elevator 0:58
22.Bobb's at gunpoint 0:56
23.End Title 1:45
Quincy Jones's orchestra incrudes
Freddie Hubbard (tp), J.J. Johnson (tb)
Anthony Ortega (ss)
Oliver Nelson (as,ts)
Jerry Dodgion (as), Don Elliot (vib)
Bobby Scott (p), Kenny Burrell (g)
Tommy Williams (b), Elvin Jones (ds)
Ed Shaughnessy (perc),
Marc Allen (vo, on 1)
Sarah Vaughan (Vocal, on 11)
Rod Steiger and one unknown (narr, on 7)
Billy Byers, Dick Hazard,
Quincy Jones (arr, cond)
Recorded 1965
Quincy Jones's orchestra includes
Hank Jones (Piano)
Astrud Gilberto (Vocal, on 12)
Recorded 1966
 Quincy Jonesが手がけたサントラ『質屋』のタイトル曲は、Steve Kuhnが映画音楽ばかりを扱ったソロ・ピアノ・アルバムで演奏されていて、それを聴いた時何てドラマチックな曲なんだろうと思っていただけに、そのオリジナルを聴きたい気分からアルバムを購入しました。

 しかしまあ、豪華メンバー! 安定収入を得る為にジャズミュージシャンはハリウッドの仕事に就いたと聞きますが、J.J. JohnsonにOliver Nelsonといった、Quincyと並ぶアレンジャーまでプレイヤーとして加えている辺りにQuincy Jonesの力を知る思いです。

 3曲目はメイン・テーマを4ビートにアレンジしたもので、ホーン・アンサンブルが疾走感たっぷり。Nelson, Hubbard, Johnsonらの短いソロも聞くことができます。途中で編集されて終わりますが、トータルの演奏も聴きたいなあ、これは。
 4曲目、Bobby Scottのスローなピアノが何ともムーディ。バッキングがKenny Burrellに、Elvin Jonesですよ!
 続く5曲目は、何やらザワザワした外国人(?)の声に、アフロなパーカッションが重なり、さらにピアノ、それと嬉しいことに
マリンバ(恐らくDon Elliot)。そこへソプラノ・サックスのソロが入り、怪しげな空気に満ち、沸騰する街の雑踏を連想させる演奏。
 この怪しさは、8曲目「Rack〜」で更にパワーアップ。反復を繰り返すゴリゴリの低音ピアノに、「チッ、チッ、チャ〜」と呪術的なスキャット、ちょこっとBurrellのギターが味付けに。

 7曲目は、映画のシーンから採ったものかと思われる、
主演のRod Steigerのセリフが主で、バックに軽く音楽。次第に激昂していくSteigerの声すらも、なぜか「楽器」に思えてくるから不思議。激昂しているかどうか、映画自体を見たことがないので分かりませんが。

 9曲目、タイトル通り重いストリングスの中から輝かしく飛び出してくる、エコーのかかったHubbardのトランペット! さらにソプラノサックスとのフリー的な絡み合い、Elvinのシンバルも刺激的です。
 10曲目は2曲目同様、クールに疾走するナンバーですが、なぜか不協和的な電子音(エレクトーン?)が終始、被さるのが異色。Nelson、Johnsonに続いてElliotのマリンバ・ソロも聴けます。しかしこのホーン・アンサンブルはカッコいいなあ。
 シメのテーマは、大御所
Sarah Vaughanが悠々と歌い上げます。当たり前ですが、本当に上手いですね。歌声はやや重めなのに、伸びやかな躍動感が気持ちよくストリングスと融和しています。この曲のみ、御大Benny Carterがアレンジしたそうです。

 さて、カップリングされている1966年のサントラですが、この音楽がつけられた映画は何なのか、分かりません(検索してみたら、『質屋』と同じシドニー・ルメット監督、ジェームス・メイスン主演によるスパイ映画だそうです)。
 しかし
Astrud Gilbertoのヴォーカルが入ってるのは否でも目につきます。相変わらず、やる気があるのかないのか分からない、ボーッとしたAstrudのヴォーカル。勿論、リズムはボサノバです。
 で、Astrudの参加は1曲のみですが、クールなテナーサックスが共演しております。
どうもStan Getz的なサウンドの持ち主のようですが、クレジットにはありません。
 ギター、ヴァイヴにパーカッション、それにブラス・セクション、ストリングス、女性コーラスの塩梅は、Quincyにすれば「軽い仕事」だったかもしれませんが、心地良いのは変わりなく、Hank Jonesのピアノもゴージャスです。全編ボサノバで通したこの「the deadly affair」の方が統一感があり、部屋でゴロゴロしながら聴くのにはうってうけ。贅沢なカップリングであります。(2008・1・20)

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